ホンダ・インドで暴動
AP通信によると、インドの首都ニューデリー近郊のグルガウンにあるホンダの全額出資子会社のオートバイ工場の一部従業員解雇をめぐり26日までに労働争議があり、従業員約1000人のデモ隊と警官隊が衝突。インド北部ハリヤナ州当局者は「警官を含め、数百人が負傷した」と述べた。
外務省は「衝突現場は工場から離れていたこともあり、邦人負傷の情報は今のところない。工場にも被害はない」(海外邦人安全課)としている。ホンダ広報部は「詳しいことは分からないが、労働争議があり、解決するべく従業員代表と話し合いをしていると聞いている」と述べた。
続報:
ホンダの青木哲副社長は27日、都内で開いた記者会見で、インドの二輪車工場でぼっ発した労働争議について今期業績に大きな影響はないという認識を示した。現在、同工場では当初計画から4万台分の生産の遅れが生じているが、今期中に遅れを取り戻す意向。争議については従業員の要求をほぼ受け入れており、収拾しつつあると説明した。
争議がぼっ発した全額出資子会社のホンダ・モーターサイクル・アンド・スクーター・インディア(HMSI、ハリアナ州)の昨年の生産台数は48万4000台で、生産能力は60万台。今後の生産回復で、当初計画の販売台数を確保する方針だ。
同工場では昨年12月から従業員が給与改定や福利厚生の充実、組合設立などを要求。ホンダはこれらに対応しており、組合設立の申請に対する行政認可が遅れていることを除けば、「争議はほぼ収拾しつつある」(青木副社長)という。