新規オートバイ車検の延長
来る4月1日からオートバイの車検有効期間が、新規に限り3年に延長されます。この延長は、4月1日以降の登録から適用となり、これと同時に、定期点検整備も新車の初回6か月点検が廃止されます。中古車しかないVRXにはあまり関係のない話ではありますが、この背景にはちょっと問題があるようです。
問題視されているのは、自家用乗用車の場合、1983年7月から新規3年車検実施されているにも関わらず、平均走行距離の短いオートバイは、同様の規制緩和まで24年もかかっている点。
当時、オートバイ車検の有効期間延長は、規制改革・民間開放推進3か年計画の中で、「速やかに所要の措置を講ずる」必要があるとされていたそうです。にも関わらず、国交省自動車交通局技術安全部整備課は、2005年の「自動車の検査・点検整備に関する基礎調査検討会」で、ようやくオートバイ(排気量251cc以上)の有効期間を初回に限り2年から3年に延長することが適当という判断を下しました。実際には、2006年に道路運送車両法が改正され、今回の実施となったわけです。
前述の国交省自動車交通局技術安全部内でも環境課においては、自動車騒音対策のマフラー規制に関して、自家用乗用車やオートバイなどの車種に関係なく、本年7月の省令改正で施行を目指しているそうです。つまり、規制緩和は車種別に検討してなるべく先送り、規制強化は一律にという技術安全部の定見のなさに規制の意味が厳しく問われている模様です。
同様の事例は、ETCの導入及び普及推進の姿勢にも顕著に表れています。世界に誇るオートバイ大国であるはずの日本にも関わらず、その背景には疎外され続けるオートバイの実態が見え隠れしているようです。