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暴走族の高齢化

暴走族にも“高齢化”の波?。平成16年中の暴走族に占める成人の割合が、5年前と比べて約1.5倍増になっていることが警察庁のまとめで分かった。10代後半に引退したものの、成人になってから再びグループを結成するケースが目立ち、平均年齢が30歳近い暴走族の摘発もみられる。警察庁では、少年の非行防止や健全育成を目的に暴走族対策を推進してきたが、今後は成人メンバーの増加に伴った新たな対策の検討を迫られることになりそうだ。

≪少年割合が低下≫
 「少年人口が減少していることに加え、暴走族に入る少年の割合も低下している」 警察庁の幹部は、暴走族の現状についてこう説明する。 同庁によると、平成16年中の暴走族の構成員数は18811人で、5年前の28499人と比べ3割以上も減少している。 うち、19歳以下の少年は19467人から、10102人とほぼ半減した。対照的に20歳以上の成人は平成11年以降、8500人前後の横ばいで推移している。そのため、構成率も少年は平成11年の68.3%から平成16年には53.7%と14.6%下降。一方、成人は平成11年の29.3%から平成16年には44.9%と逆に15.6%上昇し、「高齢化」の進展を裏づけている。
≪37歳現行犯逮捕≫
暴走族が“高齢化”する背景の一つに、昭和50年代後半に製造された名車とされるオートバイや車の愛好家が、ツーリングなどを目的に各地で結成した「旧車会」の存在が指摘されている。警察庁によると、5月の連休中には、千葉県で約400台のオートバイが集まってツーリングを敢行。岩手や宮城、神奈川などでも、旧車会によるツーリングや食事会などが確認された。「旧車会の大半は純粋にツーリングを楽しんでいるが、一部は10代後半で暴走族を引退後、成人になってから集団暴走などの迷惑行為に及ぶケースもみられる」という。昨年11月には東京都内の首都高速湾岸線で、蛇行を繰り返していた135人を警視庁が検挙する事件も発生。検挙者の平均年齢は24.9歳で、うち18歳から37歳の71人が現行犯逮捕された。この事件では、横浜を拠点とする旧車会のメンバーが、「大黒埠頭旧車会集会」と称し、車両87台を連ねて蛇行や広がり運転をしていた事実が確認されている。
≪いい年して…≫
千葉県警が今月発表した暴走族の摘発では、昨年11月に同県内の国道で集団暴走をしていた24歳から34歳の11人が逮捕された。メンバーの平均年齢は、29.8歳で、大半が結婚して子供もいた。こちらのメンバーも旧車会を結成し、「改造バイクで走るのがやめられなかった」などと供述。会社員や塗装工の職に就く一方で、暴走行為を繰り返し、妻から「いい年して何をやっているのよ」と諭される容疑者もいたという。警察庁では「これまでは、少年の非行防止や健全育成に力点を置いてきたが、高齢化が進む暴走族の実態をさらによく調べた上で、新たな取り締まり方針を検討していきたい」としている。

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